【6週間の有給+長期休暇も!】オーストラリア看護師の働き方が魅力的な理由


看護師として働く環境は、国によって大きく異なります。日本では慢性的な人手不足や長時間労働が問題視される一方で、オーストラリアでは法的な規制により、比較的ゆとりのある労働環境が整っています。本記事では、日本とオーストラリアの病棟看護師の受け持ち人数や勤務体制、休暇制度、給与などを詳しく比較し、それぞれの働き方の違いを明らかにします。海外での看護師キャリアを考えている方も、現在の職場環境を見直したい方も、ぜひ参考にしてください。

目次

受け持ち患者数の違い

看護師1人あたりの受け持ち患者数は、労働環境を左右する重要な要素です。

  • 日本:1人あたり7〜10人以上を担当することが一般的。
  • オーストラリア:1人あたり4〜6人程度と、比較的少なめ。

オーストラリアでは州ごとに「看護師対患者比率」の規定があり、安全な看護が提供できるよう法律で定められています。一方、日本では慢性的な人手不足があり、看護師の負担が大きくなりがちです。日本の医療機関では、夜勤時には看護師1人で20人以上の患者を担当することもあり、オーストラリアの労働環境との大きな違いが見られます。

また、患者一人ひとりに割ける時間も異なります。オーストラリアでは看護師1人が担当する患者数が少ないため、じっくりとコミュニケーションを取ることができ、患者の状態を詳細に把握しやすくなっています。一方、日本では業務量が多いため、どうしても効率を優先せざるを得ない場面が多くなります。


勤務体制の違い

勤務体制も、看護師の働きやすさに影響を与えます。

日本

  • 2交代制(12時間勤務)または3交代制(8時間勤務)が主流。
  • 夜勤の回数が多く、連続勤務になることもある。

オーストラリア

  • 3交代制(8時間勤務)が一般的。
  • シフトの調整がしやすく、労働時間の管理が徹底されている。

オーストラリアでは労働基準が厳しく、看護師の健康を守るための規定が整っています。日本では夜勤の負担が大きく、体力的な負担が問題視されています。特に、日本では夜勤明けにそのまま日勤に入る「長時間連続勤務」が発生するケースもあり、疲労が蓄積しやすい状況です。一方、オーストラリアでは労働時間の規制が厳しく、一定の休息時間を確保することが義務付けられています。

また、オーストラリアでは「ワークライフバランス」が重視され、週に4日勤務・3日休みのシフトが導入されている病院もあります。日本では、週休2日が基本であり、休日に研修や勉強会が組み込まれることも多いため、プライベートの時間が確保しづらい傾向があります。


有給・休暇の取りやすさ

休暇制度の違いも、ワークライフバランスに大きく影響します。

日本

  • 有給取得率が低く、長期休暇を取るのが難しい。
  • 人手不足のため、休みを取りづらい職場も多い。

オーストラリア

  • 年間最低5週間の有給休暇(シフトワークをしている人は6週間)が法律で保証されている。
  • リフレッシュ休暇(長期休暇)が取りやすく、休暇を活用する文化が根付いている。

オーストラリアでは長期休暇を取得して旅行に行く人も多く、リフレッシュした状態で仕事に戻ることができます。一方、日本では「有給休暇はあるものの取得しづらい」という問題があり、特に病院によっては有給消化率が非常に低いケースも見られます。

特別休暇の違い

日本の特別休暇

  • 結婚休暇、忌引き休暇、産前産後休暇などがある。
  • ただし、病院ごとに規定が異なり、取得しづらい場合もある。
  • 10年勤続で5日程度の特別休暇(有給)がある。(病院によって異なる)

オーストラリアのLong Service Leave(長期勤務休暇)

  • 日本と同様、産休や病欠、子どもや親などに介護が必要な時のcarer’s leaveがある。(有給)
  • 一定の年数(通常7〜10年)勤務した看護師に対し、8〜13週間の有給休暇が付与される。(州ごとに期間が違う)

オーストラリアのLong Service Leaveは、日本にはないユニークな制度で、長く勤めた看護師がキャリアの節目で長期休暇を取得できる仕組みです。一方、日本では特別休暇として一定の日数が付与されるものの、長期休暇という形での制度は一般的ではありません。

一緒に働いていた方でこのlong service leaveと年次有給を併せて4ヶ月のクルーズ旅行に出かけてたり、家でのんびり家族と過ごしたりと自分の生活と仕事のバランスを取りながら働いています。仕事中のみんな次のホリデーの話やホリデーから帰ってきた方たちの話を聞いて盛り上がってることが多いです。


給与や福利厚生の違い

給与面も大きな違いがあります。

日本

  • 基本給は比較的低め。
  • 夜勤手当や残業代はあるが、手当の種類が限られる。
  • ボーナスや退職金制度がある。

オーストラリア

  • 基本給が日本より高めに設定されている。
  • 基本的に残業はない。(病棟が忙しいとに残業する場合は許可が必要)
  • 夜勤・週末手当が手厚く、週末勤務では時給が1.5〜2倍になることも。
  • ボーナスや退職金がない。その代わりにSuperannuationという積立制度がある。

オーストラリアの看護師は労働組合が強く、給与の交渉や待遇改善が進められています。そのため、日本よりも基本給が高く、手当も充実しています。例えば、週末勤務では割増賃金が適用されるため、効率よく収入を得ることが可能です。


看護師の業務内容の違い

業務範囲も国によって異なります。

日本

  • 医師の指示が中心で、業務範囲が制限されている。
  • 看護記録やサマリーの作成、看護計画を立てるなど事務作業が多い。
  • 看護以外にも研究や係など他の業務が多い。

オーストラリア

  • 看護師の裁量が比較的大きく、チームの一員としての役割が明確。
  • 患者とのコミュニケーションを重視する文化がある。
  • 看護計画やサマリーの作成、プライマリー制度がない。
  • 入職してからその病棟に特化したコースを受講することが多い。(NICUコース、PICUコースなど)

オーストラリアでは、看護師の意見がチーム医療の中で重視される傾向があります。看護師自身が判断して行動できる場面が多いため、やりがいを感じる人も多いです。一方、日本では看護記録や事務作業に追われることが多く、患者とじっくり関わる時間が確保しにくいという課題があります。


まとめ

日本とオーストラリアの看護師の働き方には、それぞれメリットとデメリットがあります。オーストラリアは労働環境や給与面で恵まれていますが、高い英語力や資格取得のハードルがあるため、移住には準備が必要です。一方、日本は看護師不足が課題ではあるものの、安定した職場環境があり、言葉の壁がないという利点があります。 海外でのキャリアを考えている方は、各国の制度や働き方をしっかり比較し、自分の価値観やライフスタイルに合った選択をすることが重要です。どちらの国を選ぶにしても、看護師としての皆さんの献身と専門性は、患者さんの人生に大きな違いをもたらします。自分らしく働ける環境で、あなたの看護の力を最大限に発揮してください。この記事が、あなたのキャリア選択の一助となれば幸いです。皆さんの看護師としての道が、充実したものになりますように!

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